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パチンコ

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか
著者 若宮健

昨日読み終えた本を紹介します。

まずそれよりも韓国でパチンコが流行し禁止になった
ということすら知りませんでした。
皆さんはご存知でしたか?

韓国の芸能ニュースなら即座に頻繁に伝えるテレビも
新聞も一切このことを報じていません。

≪この本の要旨≫
この本では、韓国はパチンコを禁止できたが、
なぜ日本はできないかという論点から書かれています。
第一にパチンコは、遊技場ではなく賭博場である。
パチンコ依存症に苦しむ人がこんなに多いのに、
政治家も官僚もマスコミもパチンコの撤廃という声が
上がらないのは、パチンコ業界からの献金や天下り先、
広告料が目的で、本来の使命が全うされていない。

韓国でパチンコを禁止できて、日本では放置され続け、
多くのパチンコ依存症による被害が無視され、犯罪の
多発や、自殺者増加の原因にもなっている。
と最後に締めています。

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【なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか  若宮健】

日本と韓国のパチンコ事情の大きな違いは、
日本では産業になってしまっている点です。
パチンコ台の製造は、半導体や液晶モニター、鉄枠、ガラス
ほか様々な部品を使います。そのため裾野が広いのです。
パチンコ店だけの問題ではないのです。
日の丸を背負うような家電の大メーカーの部品も組み合わ
されているのです。

韓国のパチンコ台は、その日本製の中古の台の針を取り外して
メダルを使う、「メダルチギ」というそうです。
改造ですので、裾野が小さかったのです。

また日本では大きな産業になったため、テレビCMやチラシ、
イベントのスポンサーなどの広告も大きくなりました。
パチンコ店やパチンコ台のテレビCMが多いですよね。
スポンサー企業は叩きにくいでしょう。

大きな産業になればそこに業界が生まれ、政治家への献金による
ロビー活動も始まります。
宮崎県選出の国会議員の内閣委員会での質疑が話題になりました。

2009年3月時点の日本のパチンコ店は、1万2000店弱。
禁止前の韓国では、1万5000店だったそうです。
また日本のパチンコ業界の売上は、30兆円と言われるそうですが、
韓国では30兆ウォン市場。

仮に禁止、撤廃してしまえば経済に与える影響は大きいです。
しかしこの筆者は、韓国では撤廃後、消費が伸び、大規模開発も
進行中で、韓国経済によい影響を与えたと言っています。
いままでどうにか工面してきたお金を無理のない消費に回すよう
になったそうです。

しかし上記のように日本では産業になってしまっていますので、
この業界の中心であるパチンコ店で2兆円企業であるマルハン、
台を製造している東証一部上場の株式会社平和ほか
の倒産という形での消滅か、
合法なゲームセンターまたは異業種への転換などたいへんです。
仮にゲームセンターが増えれば、今度は中高生の非行が問題に
なります。

日経平均株価も一時的に落ちるのは間違いないです。
また半導体を作っている東芝の株価が落ちたり、パチンコ店の
潰れた跡地に買い手がつかず不動産の下落、社員やアルバイトの
人たちの失業、当然税収が落ちたりいろいろ考えられます。

しかし筆者曰く、それら現在ある富はあくまでも不法な賭博行為
の上にあるもので、「数千人の利益のために、数百万人を泣かせて」
いるものであり、長い目で見れば必ず経済にもいい方向に向かう
とみています。
また、国の根幹に関わることであり、金勘定ではすまないとも。

数年前の消費者金融のバッシング報道を思い出して下さい。
当時最も大きな広告のスポンサーであった消費者金融会社も少しづつ、
少しづつ取立や金利が報道され、大きなうねりになり、
あっという間にのまれてしまいました。
10年前に武富士が会社更生などだれが予想したでしょうか。

その報道に追随するかのように国会議員の先生方も前から議論して
いたというような顔でテレビで問題を淡々と論じます。
そして貸金業法及び出資法の改正となりました。

この筆者のいう、マスコミ→世論→国会議員→法整備。
世論がつけばマスコミは動かざるを得ません。
(上記貸金業問題の場合は、始めのマスコミの前に弁護士が入り
 弁護士バブルを作りました。)

当店のお客様の中にもパチンコ依存症の方はいますが、そんなに多く
はいないです。質屋の場合は、物がないとお金を出さないのが、この
問題でもいいほうに働いているのではないでしょうか。
仮にその日負けてもそれ以上借りられないので、追加融資には走らず、
次の給料日に支払います。

随分前、雨になると必ず朝一に来るお客様がいました。
雨の日は、現場が休みになるとのことでした。
朝質入れ、昼になると勝ったそうで出し、3時頃また負けたと質入れを
繰り返していました。「やめた方がいいですよ」と言うと、
「もうちょっと」と。
人のいい人で必ず少し話をしてから帰っていましたが、最期は・・・・。

パチンコのパは、「ハ」に「○」で「はまる」だそうです。

≪この本からの抜粋≫
労働意欲の低下は、国の根幹に関わることである。

同じマスコミ業界に携わる人間として、パチンコ禁止の
声が上がらない日本のマスコミの現状に納得できかねぬ
のも無理はない。

毎日、パチンコで負けている人たちを見続けている店員
も、依存症になるとは・・・・・。
なんとも恐ろしい存在がパチンコなのである。

基本的には違法な賭博場に、ATMの設置を認めるなどは、
日本の常識が世界の非常識と言われても仕方がない。

読者からのメールを読ませてもらうと、パチンコをやる方が
悪いで済ませようとしている政治家たちに怒りを禁じえない。

国民の、生命財産を守ってやらなくてはいけない国会議員や
官僚から、パチンコの被害に対して何の反応も出ていないと
いうことは、この国のありように対して疑問を持たざるを
得ないのである。

この国の、救いようのない姿が、パチンコに凝縮されている
のである。

パチンコは危険な麻薬です。パチンコ屋に関わり、肥え太って
いる芸能人や全ての裏にいる人たちも真剣に考えて欲しいです。

この国は、何かが狂ってきている。心よりも、お金重視の姿勢が、
違法な賭博場であるパチンコを野放しにしているのである。

テレビにでて奇麗ごとを並べている、民主党のあの人もこの人
も、パチンコ議員として業界の用心棒を務めているのである。
つくづく、日本の国会議員を信用できなくなる。

日本では、国民を違法なバクチであるパチンコ漬けにしようと
している政党が、政権を担っているのである。

そのマスコミから、パチンコ批判の声がほとんど上がらない
現実がある。日本のマスコミは、メディアとしての使命を
放棄している、と言われても仕方がない。

日本のデタラメな現実が、パチンコを通じて鮮やかに見えてくる。

パチンコ店が上場できないのは、換金が法律に違反しているから
である。

外国人から見れば、日本では駅前にカジノがあり、主婦まで出入り
しているように見えているし、実際そう言われている。特異な国
と見られている。

ニューヨークの新聞に、日本のパチンコマネーが、北朝鮮のテポドン
や核開発に使われている、と報道されたことがあった。

韓国でパチンコを禁止できて、日本では放置され続け、多くの
パチンコ依存症による被害が無視され、犯罪の多発や、自殺者増加
の原因にもなっている。

以上

日時:2011年2月28日 10:43