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株式会社 いらっしゃい店
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現御神

神やぶれたまはず
長谷川 三千子 著

昭和二十年八月十五日、終戦の玉音放送を聞いた人々の胸に、ある共通の心情が湧き起こっ
た。歴史の彼方に忘れ去られたその一瞬をさぐる、精神史の試み。(本著帯)

折口信夫、橋川文三、桶谷秀昭、太宰治、伊藤静雄、磯田光一、吉本隆明、三島由紀夫の残
した文を読み解き、解説しています。

玉音放送により日本国民は敗戦を覚悟し受け入れました。現代に生きる我々は、これで助かっ
たと考える人も多くいます。しかし、当時は昭和天皇の「生きよ」の詔を受け入れ難いと考える
人も多くいました。本土決戦を望み、例え焦土と化しても一億総玉砕で大和魂を誇示し、散って
いきたいとの願いです。美しい死。もちろん軍人だけでなく、普通の人もです。

「神人対吾の至高の瞬間」ーーー神が彼らの死をもとめ、それを受け取る瞬間ーーーが訪れる
といふ、本当の「奇蹟」である。

折口信夫 「新しい神学」へ
神ここに 敗れたまひぬ。

桶谷秀昭 「天皇は私にとって死んだ」「神の死の怖ろしい残酷な実感」

「英霊の聲」(えいれいのこえ) 三島由紀夫 短編小説
陛下は決して、・・・われらの死を救はうとなさったり、われらの死を妨げようとなさつてはならぬ

旧約聖書 創世記 イサク奉献
燔祭(ホロコースト)にささげた子供の死を、神が拒まれたと引用。

けれども、「ご聖断」そのものがけしからんといふ批判は、誰にとっても、およそ理解しがたいも
のである。それも、まだもつと戦へたのに、といつた不満ではなしに、「日本人はみんな死んで
いて焦土にひゅうひゅうと風が吹き渡って」ゐるような事態を妨げてしまつた、と言つて天皇を
糾弾するなどいふのは、完全に常軌を逸してゐるとしか言ひやうがない。

神と人との関係などといふことにまるで無関心な「知識人」たちにとつては、それは「安堵」と「解
放感」以外のものではなかつたであらう。しかし、本当に真剣に「天ちゃんのためなら死ねる」と
考へてゐた「大衆」にとつて、それは端的な<神からの拒絶>であつた。そこに噴き出してくる
のは「絶望や汚辱や悔恨や憤怒がいりまじった気持」であり、そのやうにして「生きることも死ぬ
こともできない」状態に追ひ込まれた人間には、神に背を向けて歩み去ることしかできないであ
らう。

折口、桶谷、吉本ほか玉音放送で神へ絶望し死を拒絶されたと感じますが、現実的に彼らは
「生きた」という事実。死を選んだ多くの人がいる反面、彼らは生きたのです。三島由紀夫は後
に死を選びましたが、八月十五日に死を選んだ人の思いとは違うと感じます。

生きよの詔に対し死を選んだひと、生きよの詔に憤慨しながら生を選んだひと。前者は語らず、
後者は批判する。どちらが高潔なのか、どちらが・・・。
そして、多くの人は生を選び黙しました。

柳田國男
「折口君(折口信夫)、戦争中の日本人は桜の花が散るように潔く死ぬことを美しいとし、われ
われもそれを若い人に強いたのだが、これほどに潔く死ぬ事を美しいとする民族が他にある
だろうか。もしあったとしてもそういう民族は早く滅びてしまって、海に囲まれた日本人だけが
辛うじて残ってきたのではないだろうか。」

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【神やぶれたまはず   長谷川 三千子 著】

それは、ただ端的な事実ー「太平洋戦争」を体験した日本人はゐないといふ事実ーによるので
ある。自ら積極的に戦争に参加した人であれ、不満をかかへつつそれを横目でながめてゐた
人であれ、すべての日本人は「大東亜戦争」を体験したのであつて、それ以外ではない。

すなはち、敗戦後の日本は、完全に国家主権を奪はれ、国際社会においては、新たに成立し
た国際連合(旧連合国を中心とした国際組織)の「旧敵国」と位置付けられて、ほとんど一切の
自由、自立を封じられてゐた。しかし、日本国内の日本人たちは、それを屈辱と感じるどころか、
日本の新しい希望のかたちであるかのやうに思ひーーーあるいはむしろ、端的にそのような
「拘束」の存在を無視してーーーそれぞれの生活を再建していつた。

長谷川三千子 埼玉大学名誉教授
野上弥生子(大分県臼杵市出身)の孫。
朝日新聞本社で拳銃自殺した野村秋介氏の追悼文の内容からNHK経営委員会に相応しくな
いと批判されたことで多くの人に知られるようになりました。小川榮太郎さんが尊敬し、この本
を薦めていましたので読みました。

過去の出来事を現代の常識や浅い知識で考えても理解できないことを再認識し、小難しい本
ですが、勉強になりました。

 

野村秋介氏追悼文の一部
「すめらみこと いやさか」と彼が三回唱えたとき、彼がそこに呼び出したのは、日本の
神々の遠い子孫であられると同時に、自らも現御神であられる天皇陛下であつた。
そしてそのとき、たとへその一瞬のことではあれ、わが国の今上陛下は(「人間宣言」
が何と言はうと、 日本国憲法 が何と言はうと)ふたたび現御神となられたのである。
野村秋介氏の死を追悼することの意味はそこにある。と私は思ふ。そして、それ以外
のところにはない、と思つてゐる。

 

2014.12.21(日) 貴金属買取相場

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日時:2014年12月21日 17:25