東京商品取引所の金先物相場が、上場来最高値を更新しました。
日経新聞 「東京金、上場来最高値を更新」2020.6.30
東京商品取引所の金先物が上場来最高値を更新した。29日深夜に一時1グラム6145円を
付け、5月19日に付けていたこれまでの高値（6133円）を約1カ月半ぶりに上回った。
新型コロナウイルスの感染再拡大で、経済活動が再び規制されるとの見方が強まる中、
安全資産とされる金に資金が向かっている。
昨年6月から急伸した金相場は、1年で1300円以上の値上がり。ここまでの史上最高値
は、1980年（昭和55年）1月21日の6,495円です。
【日本・東京工業品取引所の史上最高価格】
1980年（昭和55年）1月21日 1g/￥6,495
おかしさに気がつくと思いますが、40年前の方がまだ高いのです。ただし、新聞には
上場来と書いてあります。東京金取引所の開所は、1982年3月23日なのです。
そして、税金の関係もあります。現在は消費税は10％であり、地金商発表の価格には消
費税込みと書かれています。1980年は消費税はありません（消費税導入1989年（平成
元年）4月1日）。当時は物品税の時代ですが、アクセサリーなどには課税されていまし
たが地金（じがね）は非課税でした。
つまり正確に言えば、本日の相場は「東京商品取引所の金先物」は史上最高値ですが、
日本における金相場の史上最高値は1980年です。1g・6,495円に消費税10％をかけて
7,150円をこれから超えたら、文句なしに日本における史上最高値と言えます。
実は私、「なくはない」と思っています。
40年前の金相場高騰の要因は、ソ連のアフガニスタン侵攻に伴い「有事の金」として急
騰したこと。ただし極端に鋭角なチャートで、1400円程度であった金が急騰し6千円以
上はわずか3日間のみです。ドル建てでも250ドルほどだった価格が、800ドルを超えた
のも2日間のみというかなり限定的な価格でした。これが現在との差です。
前後の価格は、１９７８年の最高値￥1,480、１９７９年の最高値￥3,985、１９８０年
￥6,495、１９８１年￥3,895、以後２０００年の￥1,140に向け下落をしました。
ちなみに、１９８０年当時と現在では金の価格構成も大幅に違っています。当時の金相
場はロンドン価格で１トロイオンス850ドル、為替が１ドル￥220円前後でした。
そして、もう一つ当時急騰した要因が、金市場が現在の数分の一の規模と小さかったた
め、数値が大きく反応しました。金相場、為替、市場、時代により変化しています。
【GOLD】
金本位制では、金の量以上に経済が大きくならないので都合が悪いです。経済が大きく
なり基軸通貨のドルだけでなく、ユーロや円、ポンドなどの主要通貨の流通量が増えれ
ば、必然的に金相場は上昇するのでしょうか。そう考えると、金相場が再び下落する可
能性は低いのでしょうか。金GOLDは最近、ピークアウト説もあります。産金量が頭打
ちし、ピークに達したとするものです。金の代わりはありません。
本日の金相場は、ＮＹ商品取引所で前週末比0.9ドル高の1トロイオンス1781.2ドル。
プラチナ相場は、前週末比6.9ドル高の1トロイオンス816.8ドル。
原油相場はWTIで、前週末比1.21ドル高の1バレル39.70ドル。
東京外国為替市場では現在、１ドル￥107.7、１ユーロ￥120.7。
日経平均株価は￥22,288、長期金利は、0.025％。
ＮＹダウは25,595.8ドル。
2020.6.30 貴金属買取相場
18金・K18 4,920円/1g
インゴット100ｇ以上 6,330円/1g
24金・純金製品 6,330円/1g
14金・K14 3,590円/1g
プラチナ850 2,530円/1g
プラチナ900 2,620円/1g
プラチナ1000 2,870円/1g
K18/Pt850半々 3,650円/1g
上記相場価格×重さ＝お買取価格
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