ミャンマーのアウンサン・スーチーさん（６７）が、２７年ぶりに来日しています。
アウンサンスーチーさんは、１９８５年から１年間、京都大東南アジア研究センター
（現東南アジア研究所）の客員研究員として日本に住んでいたことがありました。
現在、野党の国民民主連盟（ＮＬＤ）党首。ミャンマーの軍事政権に軟禁され、死別した
イギリス人の夫に再会できなかった話などが、何度もテレビ番組であり映画化もされま
した。「花の髪飾り」が有名です。
アウンサンスーチーさんがミャンマー国内で人気なのは、「ビルマ建国の父」と言われる
父親のアウンサン将軍の影響です。
アウンサン将軍は、当時イギリスの植民地であったビルマの独立をめざし、学生運動か
ら独立運動に生涯をかけました。そして、１９４０年２５歳の時に日本に来ました。目的は、
祖国をイギリスから独立するため、軍事および経済援助を得るためです。援助を約束さ
れ、国で有志を集め、日本の軍事訓練を受けます。後に「３０人志士」と呼ばれます。
日本軍と共に戦い、１９４２年７月ビルマからイギリス軍を駆逐することに成功。
１９４３年８月１日、独立国としてビルマ国が誕生。国防相に就任。
しかし、日本は大東亜戦争の元、東南アジア一帯では対英仏蘭に連戦連勝も、対米、
対中という多方面作戦で疲労し、対米戦線により日本の戦況は悪化の一途を辿ります。
イギリスは、この状況でアウンサン将軍に独立を認めるという取引を持ちかけ、日本を
裏切るようにさせます。そして、日本の敗色濃厚とみるや、アウンサン将軍は日本を裏切
り、１９４５年３月日本に反旗を翻しました。
日本の敗戦後、ビルマ軍は連合国軍の指揮下に入ります。しかし、イギリスはアウンサン
将軍との約束を反故にし、再びビルマは植民地となりました。イギリスと交渉する中、
１９４７年７月１９日、政敵に暗殺されます。享年３２歳。イギリスの影が見え隠れします。
【ミャンマー連邦共和国 国旗】
１９４８年にイギリス連邦を離脱してビルマ連邦として独立。
中国との国境戦争や内戦などにより疲弊。
１９６２年にネ・ウィン将軍が軍事クーデターを起こし、軍事政権。
１９８９年から国名をミャンマー連邦に変更。軍事政権を認めない米英と
アウンサンスーチーは、国名変更を認めていません。日本はいち早く承認。
日本との関係は良好で、国民は実直、勤勉だそうです。軍事政権に対するアメリカの経済
制裁に同調して、ミャンマーへの企業進出は遅れていましたが、途切れたことはありません。
ASEANの経済成長を取り込みたいアメリカと、ミャンマー軍事政権の経済発展の思惑が
一致し、民主化の流れを欧米が評価という形で経済制裁が緩和され成長が期待されます。
ミャンマーの軍事政権は中国との貿易による外貨収入に頼っていましたが、中国の強引
なやり方・チャイナリスクが危惧されるようになった背景もあります。
ミャンマーの経済的な魅力は、５千万人の勤勉で安価な労働力です。目安として、中国の
労働者の賃金が月６万円に対し、ミャンマーは月８千円。中国の労働者に比べ覚えるの
は遅いそうですが、一度覚えると丁寧。また、中国の労働者と違い不平不満が少ないそう
です。賃金は数年で急上昇するでしょうが、まじめな国民性は武器になります。
ベトナムに似ている印象があります。
アウンサンスーチーさんは、日本ではテレビの影響により人気がありますが、日本にとって
本当に有益かは私は疑問に思っています。彼女ではなく、本当に日本にとって国益にかな
うのは、日本人と同じ気質をもったミャンマー国民です。
ビルマと言えば、映画「ビルマの竪琴」ですね。
市川崑監督により、１９５６年と１９８５年に２度映画化されました。
１９５６年版で準主役として井上隊長を演じたのが、昨日亡くなった三國連太郎さん（９０）。
釣りバカ日誌で、スーさんとして印象深いです。
シリーズ１９作目「釣りバカ日誌１９ ようこそ！鈴木建設御一行様」は、大分県佐伯市を中
心に撮影されました。
【ルビー】
質屋の目から見るとミャンマーは、世界有数の宝石の産地です。欧米向けにはルビー、
中国向けには翡翠（ひすい）が有名です。
ミャンマー産のルビーは評価が高く、最高級品はピジョンブラッド（鳩の血）と呼ばれます。
ルビーの産出地・モゴックは、ミャンマーの最大都市ヤンゴンの北に位置し、標高の高い
町です。現地で安く取引されている石も、先進国では高価な宝石として販売されます。
本日のＮＹ金相場は、アメリカは日曜日のため休場。
東京外国為替市場では現在、１ドル￥97.7、１ユーロ￥127.7。
先週末のアメリカ財務省の為替報告書が、日本の金融緩和をけん制した内容と市場は
とり急激な円高になっています。
日経平均株価は円高方向を受け、先週末比146円安の￥13,338。
２０１３．４．１５ 貴金属買取相場
１８金・Ｋ１８ ３，６４０円/1g プラチナ８５０ ４，１００円/1g
インゴット100ｇ以上 ４，８５０円/1g プラチナ９００ ４，２８０円/1g
２４金・純金製品 ４，６９０円/1g プラチナ1000 ４，６８０円/1g
１４金・Ｋ１４ ２，６７０円/1g K18/Pt850半々 ３，８１０円/1g
上記相場価格×重さ＝お買取価格
手数料や分析料、鑑定料は、もちろん無料です。
お客様の大切な商品を専門的評価で高額査定致します。