絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか
更科功 著
つい私たちは、進化において「優れたものが勝ち残る」と思ってしまう。でも、実際はそうではなく
て、進化では「子供を多く残した方が生き残る」のである。「優れたものが勝ち残る」ケースはただ
1つだけだ。「優れていた」せいで「子供を多く残せた」ケースだけなのだ。P114
「ヒトは直立二足歩行を始めたので、手が自由になった。そして手で石器などを作ったので、脳が
大きくなった」という話もあるが、それは正しくないわけだ。人類は直立二足歩行を始めてから約
450万年間ものあいだ、石器も作らなかったし、脳も大きくならなかったのだから。P125
それから450万年の時が流れ、人類は石器を使い始め、肉を頻繁に食べるようになった。すると、
隠れていた直立二足歩行の利点が現れ始めた。それは、短距離は苦手だが、長距離は得意な
ことだ。P131
その後、研究が進むにつれて、昔の地球には複数の人類がしばしば同時に生きていたことが明
らかになった。現在の地球には、ヒトという1種の人類しかいないが、むしろこの方が異常な事態
なのだ。P138(ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人、デニソワ人、ホモ・フロレシエンシス)
この両遺跡の増加と消滅のタイミングが合っていることから、ネアンデルタール人の消滅にホモ・
サピエンスが関係して可能性は高いと言える。おそらくネアンデルタール人は、寒冷な環境とホ
モ・サピエンスの進出という2つのできごとが主な原因となって絶滅したのだろう。P217
ネアンデルタール人は、現在のホモ・サピエンスのうち、アフリカ人とはDNAの変異を共有して
いなかった。一方、現在の中国人やフランス人とは、DNAの変異を共有していた。これはホモ・
サピエンスが、アフリカを出てからネアンデルタール人と交雑したことを意味している。交雑が
おきた場所はおそらく中東で、アフリカ人以外のホモ・サピエンスのDNAの約2パーセントは、
ネアンデルタール人に由来していた。P233
だから、ホモ・サピエンスの方が、頭がよかろうと悪かろうと、もしホモ・サピエンスの人口が
増えなければ、今でもネアンデルタール人は生きていたのではないだろうか。P244
【絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか 更科功 著】
たいへん興味深い本でした。中でも「アフリカ人以外のホモ・サピエンスのDNAの約2パーセ
ントは、ネアンデルタール人に由来していた」。数種類の人類が存在していた世界とは、共存し
ていたのか、それとも争っていたのか。DNAの研究が進むと知らないことがたくさん解明され
ますね。
【図解でわかる ホモ・サピエンスの秘密】
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プラチナ相場は、前日比4.0ドル高の1トロイオンス1,042.0ドル。
原油相場はWTIで76.87ドル、NYダウは38,686.3ドル、米国債10年物は4.502%。
NY外国為替市場の終値は、1ドル¥157.2、1ユーロ¥170.5、1ユーロ$1.084。
昨日の日経平均株価の終値は¥38,487、長期金利は1.070%。
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