オーストラリアが選定中の次期潜水艦共同開発に、日本が正式に名乗りを挙げました。
フランスとドイツとの競合になりますが、オーストラリア関係筋からは日本が最有力と漏れ
聞こえてきます。選ばれれば、昨年閣議決定した防衛装備移転三原則の第一号の大型案件
になります。
日本と同じ海洋国家であるオーストラリアも潜水艦は重要な国防装備です。現アボット首相
と安倍総理は息も合うようで、日豪関係の主題となっています。
自衛隊の装備のなかでも他国を寄せつけないのが、普通動力の潜水艦です。原子力潜水艦を
保有していない海上自衛隊ですが、核兵器と連続潜航時間以外では際立っています。一度潜
ると米軍も把握することが難しいと言われています。
この特異な技術ですので他国はほしがりますが、逆に慎重さが求められます。オーストラリ
アは、自由党と労働党の2つの政党が大きいですが、アボット首相率いる自由党に対する
労働党はその名の通り左寄りの親中派が多勢の政党です。オーストラリアの最大の貿易相手
国は中国ですのでいたしかたない面はありますが、政権交代した時にこの大事な技術が中国
に流れる恐れがあるのです。
また、オーストラリアに対してアメリカは日本の潜水艦を強力にプッシュしていますが、こ
れも警戒が必要です。オーストラリア経由の技術移転を狙っている恐れがあります。
なんにせよ、技術の核心部分はブラックボックス化が必要となります。
潜水艦は、英語で「Submarine」。ロッテで活躍した渡辺俊介投手のサブマリン投法で聞い
た事があるかと思います。海上自衛隊の保有は現在16隻。中国の台頭を念頭に今後22隻
体制に増やすようです。2ヶ月前に完成した新型ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」同様、
海と言う堀は日本の国防の肝です。
潜水艦は、海の中では自由に速く動くことができませんので、敵のソナーに見つからない
ステルス性能が求められます。潜水艦は攻撃が強い反面、防御が弱い兵器ですので隠密性
が命綱です。
日本の保有する潜水艦は、ディーゼル動力の通常型。「そうりゅう」型と呼ばれる潜水艦
が主力です。
潜水艦は100年以上前から開発、運用されていますが、本格的な配備は第一次世界大戦
のドイツ軍からです。有名なUボートと呼ばれる潜水艦。この本格運用にによりイギリス海軍
は大打撃を受けました。原子力潜水艦の構想(第二次世界大戦中)もまたドイツでした。
世界最初の原子力潜水艦は1954年、アメリカの「ノーチラス」です。
帝国海軍の潜水艦の運用は空母などの艦艇に比べ目立ちませんでしたが、2年前に海中で
見つかった「伊400」があります。この潜水艦は122メートル。ドイツのUボートが
67Mですので、いかに巨大であったかが分かります。
この巨大さが求められた性能は、なんと戦闘機を格納させることでした。「晴嵐」(せいらん)
という戦闘機を折り畳み式にして、アメリカ本土まで潜航し攻撃することを念頭に開発され
ました。戦闘機が3機格納できる伊400は、終戦後アメリカに摂取され性能調査後、爆破
されました。
大和と同じ呉海軍工廠で建造され、大和と同じく本格運用できないまま海の藻屑になりまし
た。潜水空母と呼ばれ、山本五十六により発案。つい最近(2012年)まで、通常動力の
潜水艦としては、史上最大の大きさでした。
設計理論上は地球を一周半でき、アメリカ本土やパナマ運河の攻撃が想定されましたが、
時すでに遅しでした。
イギリスの国際戦略研究所が発表しているミリタリー・バランス2012というレポートで
各国の潜水艦保有数は、
1位北朝鮮72隻、2位中国71隻、3位ロシア65隻、4位アメリカ57隻、5位韓国23、
5位イラン23隻、7位日本18隻、8位インド15隻、9位トルコ14隻、10位イギリス11隻、
11位フランスとなります。ウクライナ1隻が43位が最後です。
笑ってしまいそうですが、潜水艦といえないようなものまでカウントするとこうなるようです。
もう一つ大事なのは、艦隊を組めるかということです。空母、護衛艦、潜水艦等で艦隊を
組み、最強なのは米軍であることは疑いようがないとこです。
また、潜水艦で最も大事なのは乗組員の質です。海中で発見されれば即、死が待ってり、
スプーン1つ落とすことが全滅となります。酸素、真水の補給はできず、密閉された室温
の高い空間は、大きなストレスとなります。そのような中、海上自衛隊の乗組員は高い評価
を得ています。
北朝鮮は、戦略潜水艦弾道ミサイルの水中発射実験に成功したと発表。真偽は不明のようで
すが、本当なら弾道ミサイルに核弾頭と、日本だけでなくアメリカにとっても脅威です。
核なき国防の危うさを日本も真剣に検討しなければなりません。核保有をタブー視すること
は危険が増します。北朝鮮が存続していることが、何よりの証左です。
本日の金相場は、NY商品取引所で前日比6.7ドル高の1トロイオンス1188.9ドル。
プラチナ相場は、前日比11.1ドル高の1トロイオンス1,142.5ドル。
原油相場はWTIで、前日比0.45ドル高の1バレル59.39ドル。
NY外国為替市場の終値は、1ドル¥119.7、1ユーロ¥134.1。
発表されたアメリカの雇用統計は、市場予想に近い値。FRBの利上げは直ぐにはないとの
思惑で市場は動きました。非農業部門の雇用者数は前月比で22.3万人増。
自衛隊が導入予定のオスプレイですが、アメリカは売却の決定を発表しました。30億ドル。
最新鋭の兵器は、同盟国といえど簡単に売らないのが国際社会です。
イージス艦にしても、日本のイージス艦と韓国の物では見かけは似ていても性能は雲泥の差
です。なぜなら、韓国軍に本当のイージス艦を売れば韓国内の北朝鮮勢力に技術が洩れる
ことは確実で、ひいては中国に洩れるのを危惧するためアメリカは核心の技術を渡しません。
2015.5.9 貴金属買取相場
18金・K18 3,620円/1g プラチナ850 3,930円/1g
インゴット100g以上 4,810円/1g プラチナ900 4,080円/1g
24金・純金製品 4,650円/1g プラチナ1000 4,470円/1g
14金・K14 2,640円/1g K18/Pt850半々 3,700円/1g
上記相場価格×重さ=お買取価格
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