村山談話２０年目のの真実
和田政宗 藤井実彦 藤岡信勝 田沼隆志 共著
本年８月１４日閣議決定された安倍談話。長らく中韓が外交カードして利用した村山談話
を上書きしました。この本は安倍談話が出される前に書かれ、当時の時代背景、政治勢力
図、どのような経緯で閣議決定され、侵略・植民地支配という単語にスポットを当てられ
ています。
たくさんの関係者に取材し、村山談話について書かれた本なども参考にしています。
残念なのは、一番の当事者である村山富市本人が逃げたことです。自分を守ってくれる
新聞社とテレビ局がいない所では議論できないのでしょう。
２０年前に出された村山談話（1995年（平成7年）8月15日）。私は大学生でした。当時
は今言われているような納得の声は少なかったのを覚えています。中韓などは、もっと明
確な謝罪をと言っていました。つまり、要求は大きくなるということです。
一歩引けば二歩前に出てきます。逆に前に出る相手には弱いのが、彼らなのです。彼らの
得意なのは情報戦です。プロパガンダに負けてはいけません。
村山談話は、まさに戦後史観にとらわれた村山富市的な考えを戦後日本人に受け入れさせ
ることを狙ったものであり、隣国を過度に意識したものであったことも状況から明らかで
あった。
すなわち、村山談話は曖昧な文言をいくつも使っており、戦後の自虐史観に基づいた漠然
とした「日本は悪かったので謝ります」という気持ちを定義も曖昧にそのまま記した文章
なのである。
このように、我々の今回の検証が無ければ、閣議決定の様子は実際の光景とは異なる形で、
意味も違う形で後世まで伝えられることになっていただろう。
村山は、戦後五〇年で過去の行為について謝罪して終わらせるのではなく、その後もそれ
を餌に付け入ろうとする勢力の発生すら意識し、未来永劫、日本が戦後史観の呪縛にとら
われることを意図したのである。
しかしどんな理由があるにせよ、政府も国民も村山談話を受け入れ、それを二〇年にわ
たって放置し続けた。責任は政治家のみならず我々国民にあると言っても過言ではない。
【村山談話２０年目のの真実 和田政宗 藤井実彦 藤岡信勝 田沼隆志 共著】
≪キーワード≫ ー 侵略 ー 植民地支配 －
実は、戦後一貫して歴代総理は「植民地支配」「侵略」について認めてこなかった。
日韓基本条約（1956年）にも日中共同声明（1972年）にも「侵略」「植民地支配」の
文言は入っていないのである。
「侵略」については、第二次世界大戦終戦までの間、どのような行為を指すのか国際社会
でも確立した定義がなかった。日本が中国戦線で行った行為についても、中国大陸に確立
した統一国家が存在せず、日本は汪兆銘を中心とする南京国民政府を支援していたわけで、
侵略と定義できるか客観的に疑問がある。
「植民地支配」についても、韓国は二国間の条約に基づく併合であり、日本が戦時中に進
出した東南アジアの地域においても各国の独立を前提としていたことから、客観的に植民
地支配と定義できるか疑問である。（韓国併合条約 １９１０年）
平成七年一〇月一二日 衆議院予算委員会 村山総理答弁
この侵略という言葉の解釈にもいろいろなやはり意見がありますから、それほど固定して
これが侵略だといった定義はないんではないか、というふうに私は思っておるわけです。
≪時代背景≫
宇野内閣 1989年（平成元年）6月3日ー1989年（平成元年）8月10日 自民党
海部内閣 1989年（平成元年）8月10日ー1991年（平成3年）11月5日 自民党
宮澤内閣 1991年（平成3年）11月5日ー1993年（平成5年）8月9日 自民党
細川内閣 1993年（平成5年）8月9日ー1994年（平成6年）4月28日 日本新党・
日本社会党・新生党・公明党・新党さきがけ・民社党・社会民主連合・民主改革連合
羽田内閣 1994年（平成6年）4月28日ー1994年（平成6年）6月30日 新生党・
日本新党・民社党・自由党・公明党・社会民主連合・改革の会
村山内閣 1994年（平成6年）6月30日ー 1996年（平成8年）1月11日 日本社会党・
自民党・新党さきがけ
橋本内閣 1996年（平成8年）1月11日ー 1998年（平成10年）7月30日 自民党・
日本社会党/社会民主党・新党さきがけ
当時の与党の方々に聞くと、「絶対に、小沢一郎にだけは政権を戻したくない」と考え
ていたという答えが返ってくる。
妥協をしてでも多数派を占め政権を握る。与党にいたいという野心と、小沢一郎にだけは
政権を渡さないという敵対心。小沢一郎という存在がいかに大きかったのかが分かります。
そのような存在が民主党という野合を経て、今ではゆかいな仲間たちのメンバー。離れて
いった政治家が皆、悪くいうのが人物を語っています。
村山内閣総理大臣談話 「戦後50周年の終戦記念日にあたって」1995.8.15
戦後50周年記念式典に際して、第81代内閣総理大臣・村山富市が、閣議決定した声明。
村山本人が現在しゃべっていることと、総理在任中に語っていた内容には大きな開きが
あります。「人がいい」はよく聞きますが、主体性がないのでしょう。ハト同様。利用
する者にとっては、これほど扱いやすいモノはないです。
共著者の一人、田沼隆志（次世代の党・前衆議院議員）
悪者をつくり上げて責任を押し付けるというやり方に、私は反吐が出るんですよ。そんな
ことをやっているから、いつまで経っても日本の歴史は誤解されたままなんです。
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