総理
山口 敬之 著
こうした経験を通じて私が確信するのは、現在の安倍政権も骨格や行動を支える「芯」は、2007
年の第一次安倍内閣が崩壊してから5年後の総裁選に出馬するまでの復活過程において徐々
に形作られたということだ。その過程で一貫して重要な役割を果たし、現在の政権の屋台骨を支
えているのが麻生太郎副総理兼財務大臣と菅義偉官房長官である。
宰相とは、たとえ民衆に糾弾されようとも、国家のために正しい判断をしなければならないことを、
吉田茂は小学生の麻生太郎に切々と語ったのである。
中川(昭一)の晩年の口癖は、「日本が危ない」だった。緊張が高まる東アジア情勢、水資源問題、
拉致問題、誇りの持てる国づくり、中川はライフワークとしていた多くの課題を道半ばにして旅立っ
た。その無念を最もよく知っているのが安倍晋三だったのである。
菅は安倍が退陣を表明した正にその日、周囲に「絶対に安倍を復活させる」と言い切って官邸を
去った。そして正式退陣の1週間後には、時事通信の田崎史郎に対し、「安倍政権は必ず再評価
されると思いますよ。安倍さんが見直される時は必ず来ると思います」と繰り返した。それから5年
の間、菅は安倍を総理として復活させるべく、独り戦略を温めていたのである。
メディアはえてして、政権内部の人間関係が円満な時には「なれ合い」と批判し、意見の食い違い
が見られる時には「不協和音」「閣内不一致」と攻撃する。果断な決断をした際には「独裁者」、
協調を優先すれば「優柔不断」、党や役所の自主性を尊重した場合は「丸投げ」と攻撃する。要
するに、為政者が「何を」「どう」やろうとも、メディア側はそれを批判する形容詞を用意しているの
である。
財務省は平素から、主要紙の経済部記者や経済評論家と頻繁に接触し、意見交換と称して情報
提供を行っている。記者サイドは財務省のラインに沿った記事を書くことで、情報を一手に握る財
務省幹部の「覚え」がめでたくなりその後の仕事がやりやすくなる。こうして財務省の立場を補強
する言論が巷に出回りやすくなっているのである。財務省にとって経済系メディアのコントロール
は、世論を誘導する重要なツールである。
もし安倍が対米盲従型の宰相なのであれば、オバマのシリア空爆をいち早く支持しただろう。そう
でないからこそ、時に超大国から寄せられる理不尽な要求に対して「NOと言える」環境を整備し、
それによって生じる軋轢や意見対立を乗り越えるために、谷内や河井を配置して日米間の多層的
なコミュニケーションルートの強化に取り組んでいるのである。そして、アメリカ側も、シリア空爆や
靖国参拝を通じて、安倍が従来の日本の首相とは違う「従順ならざる総理大臣」であると思い知っ
たはずだ。
「耳障りのいい政策で国民を釣る」という旧来の日本の政治家の迎合手法が、有権者に通じなく
なったのではないか。逆に言えば、「たとえ国民に不人気な法案でも必要と判断すれば果断に実
行する」という姿勢が、大衆迎合の言説を凌駕したのではないか。
「総理大臣になることや総理大臣であり続けることが重要なのではなく、総理大臣になって何をな
すかが重要なんです。」(安倍総理)
2015年、TBSのワシントン支局長時、ベトナム戦争時の韓国軍の慰安所の存在をスクープ。
TBSでは取り上げない決定がされたことで週刊誌に寄稿。その後、TBSから左遷され窓際族に追
い込まれました。
以前も紹介した著者のFacebook
「私を構成する要素」
日本人。ジャーナリスト。サラリーマン。テレビ局員。ワシントン支局長。息子の父。
妻の夫。父母の長男。上司の部下。支局員の管理者。
私は社会的にいろいろな要素で構成されている。そして、それらが渾然一体となって日々の生活を
送っている。しかし人生の岐路に立たされた時、自分の中の構成要素同士が両立し得ない事があ
る。時には、自分にとって何が最も重要か、究極の選択を迫られる事もある。
今回私がどうしても譲れなかったものが3つあった。日本人である事。ジャーナリストである事。そし
て、息子の父である事。この3つは私が私であるための核である。
そして、TBSに見切りをつけ退社。Facebook
この寄稿については、当時私はTBSワシントン支局長を務めていたことから、TBSで報道すべく会
社側と数ヶ月に渡って交渉を繰り返しましたが、昨年2月にTBS報道局幹部からTBSでは報道し
ないとの結論を通告された為やむなく週刊文春への寄稿という形をとって発表しました。
私事にて恐縮ですが、先日26年勤めたTBSを辞めました。最後の1年を除いて、四半世紀に渡っ
てジャーナリズムに携わっていた私としては、報道局に戻るメドのないまま会社で流浪の日々を送
るのは建設的でないと判断しました。
長らくTBSにいたことで、あまり期待せずに応援する気持ちで著書を買いました。読み始めるとその
場にいるかのように引き込まれ、新聞テレビで報じられる政治ニュースとは全く違う深さでたいへん
読み応えがありました。
第一次安倍政権の崩壊。新聞テレビだけでなく官僚は自爆攻撃を行い、身内の自民党守旧派から
の後ろからの攻撃。難病、潰瘍性大腸炎も悪化し、身も心もボロボロになりました。
それから福田、麻生、民主党3人(鳩山、菅、野田)は1年づつで辞め、日本の政治は地に落ちまし
た。2012.9.26、自民党総裁選。野党時代に総裁を務めた谷垣禎一が出馬さえもできなかった
ことで、守旧派が幅を利かせている自民党の現状に落胆しましたが、安倍晋三が勝ったことで流れ
が変わりました。
2012.9.26 - 保守 -
そして、当時の野田佳彦首相と安倍晋三自民党総裁との党首討論。衆議院定数削減を条件に、
解散・総選挙が打ち上がりました。野田総理は、「嘘つき」呼ばわりされていたことに嫌気がさした
ものでした。
2012.11.14 - 選挙 -
審判が下りました。安倍自民は民主党に勝っただけではなく、自民党内の守旧派にも、マスコミに
も勝ったのでした。野中、古賀、河野、山崎、加藤・・・・と、保守から離れ左に寄っていきます。
2012.12.16 - 審判 -
私の本棚に、安倍総理が書いた「美しい国へ」の本はありません。第一次安倍政権崩壊後、棄て
たからです。私の目にも逃げたと感じ、入院というのも腹立たしかったです。ネットにSNSの活用が
まだ弱かったのでしょう。内情も知らず、感情的だったと思います。
安倍総理の支持率の高さは、ネットによる真の情報が原動力です。テレビや新聞のイデオロギーに
満ちた論評でなく、国益と時代に合った情報により日本はよくなります。「政治家なんて」とよく耳にし
ますが、政治家の質は国民の質に他なりません。
本書の締めはポスト安倍について、
安倍の絵の欠点を取り除き、より魅力的に改善するのか。あるいは全く違う絵の具を使って全く異な
るトーンの絵を描くのか。いずれにしても、「国民が納得する大きな絵」を自らの言動と矛盾なく描き
切ることができるのか。この高いハードルを越えた者だけが、ポスト安倍に名乗りを上げ、次世代の
本格政権を興す候補者たりうるのである。
第一次安倍政権 2006年9月26日ー2007年(平成19年)8月27日
教育基本法改正、防衛庁から防衛省へ昇格、 日本国憲法の改正手続に関する法律(国民投票法)
などのほか、1年足らずでしたが大きな仕事をしました。
本日の金相場は、NY商品取引所で前営業日比5.2ドル高の1トロイオンス1138.8ドル。
プラチナ相場は、前営業日比10.9ドル高の1トロイオンス904.1ドル。
原油相場はWTIで、前営業日比0.88ドル高の1バレル53.90ドル。
東京外国為替市場では現在、1ドル¥117.4、1ユーロ¥122.8。
日経平均株価は¥19,401、NYダウは19,945.0ドル。
長期金利は、0.055%。
安倍総理とオバマ大統領は、真珠湾で慰霊。安倍総理の演説の一部。
そのみ霊よ、安らかなれ。思いを込め、私は日本国民を代表して、兵士たちが眠る海に花を投じ
ました。
オバマ大統領、米国国民の皆さん、世界のさまざまな国の皆さん。私は日本国総理大臣として、
この地で命を落とした人々のみ霊に、ここから始まった戦いが奪ったすべての勇者たちの命に、
戦争の犠牲となった数知れぬ無辜の民の魂に、永劫の哀悼の誠をささげます。
The brave respect the brave 「勇者は、勇者を敬う」
私たちを見守ってくれている入り江は、どこまでも静かです。パールハーバー。真珠の輝きに満ち
た、この美しい入り江こそ、寛容と、そして和解の象徴である。
第二次安倍政権も5年目に入りました。外交、防衛、財政だけでなく、宿命の憲法改正に挑んで
いきます。極右だの右翼だのと敗戦利得者たちはレッテルを貼りたがりますが、色眼鏡で見なけ
れば明らかに政治家・安倍晋三は”中道左派”に位置する政治家です。
リアリストと言われるこの稀代の政治家に幸多からんことを。
そして、アメリカ軍兵士に哀悼の意を捧げ帰った折には、帝国軍人にも同じ気持ちを表すためにも
靖国へ直行してもらいたいです。
2016.12.28 貴金属買取相場
18金・K18 3,310円/1g プラチナ850 3,000円/1g
インゴット100g以上 4,410円/1g プラチナ900 3,110円/1g
24金・純金製品 4,260円/1g プラチナ1000 3,400円/1g
14金・K14 2,400円/1g K18/Pt850半々 3,130円/1g
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