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株式会社 いらっしゃい店
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人間は微生物と共存してきた

あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた
アランナ・コリン著  矢野真千子訳

体内で免疫細胞がいちばん多く集まっている場所は腸だ。免疫系細胞の60%は腸にあり、
とりわけ小腸の最終地点と盲腸、虫垂に集中している。人体の内外を分ける境界として
わかりやすいのは皮膚だが、腸壁も外から見えないところで「外界」と接している。P72

二十一世紀病(花粉症、糖尿病、自閉症、アトピー性皮膚炎ほか)は若い人に多く出る
という事実からすれば、これらの病気の背景が社会の高齢化でないことは明らかだ。
欧米で高齢者の主な死因となっている心臓病、脳卒中、糖尿病、高血圧、癌なども、もと
をたどれば小児期や成人期前半にはじまる過体重に行き着くことが多い。成人病による
死亡者増加の原因は単に長寿のせいだとは言えないのだ。P77

ざっと推定すると、アメリカでは抗生物質の70%が家畜用に使われているという。おま
けに、抗生物質を使えば感染症を心配せずに狭い場所に多くの家畜をつめこむことが可
能だ。P218

抗生物質による治療はぜったいに必要なものではない。アメリカの疾病管理予防センター
(CDC)の推定によれば、同国で処方されている抗生物質の半分は不必要または不適切
なものだという。・風邪もインフルエンザも細菌ではなくウイルスによる病気であり、
抗生物質は効かない。それに、ほとんどの風邪は命を危険にさらすことなく、数日か数
週間で治る。P223

肥満の原因を抗生物質、あるいは特定の薬剤と断定するのはまだ早いが肥満の流行の規
模やスピードを考えれば、このような示唆を真摯に受け止め、食べ過ぎや運動不足のせ
いばかりにせず、抗生物質の過剰使用にもっと注意を向けるべきだろう。P240

では、ケーキを食べても豆類を同時に食べればいいということだろうか?まあ、たぶん
そういうことだ。食物繊維の摂取量の少なさと肥満に関連性があることを示す研究は
続々と発表されている。P288

ヒトは小麦を食べるようにはできていない、とか、乳製品を摂取するのは不自然だ、と
いったことを、さも当然のように言う人が増えた。なかには、異なる生物種の乳を飲む
動物はいない、そんなことをするのはヒトだけだから「悪い」のだ、と主張するウェブ
サイトまである。インターネットには科学的根拠のないメッセージがあふれている。P292

私たちが見落としている栄養成分は食物繊維だ。それはすなわち、私たちが植物を食べ
ることを忘れていることを意味する。P296

母親の糞便を解析すると、腸と母乳にいる細菌は同じだった。これらの微生物は大腸か
ら乳房へと移動したようだ。P317

計画的な帝王切開は赤ん坊にとって二重の不利益となる。産道で必要な微生物を得られ
ないうえに、母乳による追加の微生物も得られない。P319

助産師と産科医は、帝王切開と粉ミルク育児が赤ん坊のマイクロバイオータに与える影
響を知っておかなければならない。当の母親にも知らせる必要がある。P399

私たちは「バイ菌」に対してそんなに神経質にならなくてもいいのだ。赤ん坊が日々の
暮らしで出会う細菌の大半は有害でない。というより、赤ん坊の免疫系を教育するのに
役立っている。抗菌剤入りスプレーやティッシュを使うことのほうが、むしろ有害かも
しれない。P406

訳者あとがき
肥満、過敏性腸症候群、アレルギー、自己免疫疾患、自閉症など二十世紀後半から先進
国で急増している病気は、人体内に存在する細胞の90%を占める微生物の様相が変わっ
てしまったことで生じている、というのがこの本のテーマだ。P422

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【あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた】
≪10% Human: How Your Body’s Microbes Hold the Key to Health and Happiness≫
アランナ・コリン著  矢野真千子訳

妙な話だーー抗生物質は感染症を治すための薬なのに、感染症にかかりやすくなるなん
て。だが、抗生物質で一つの感染症が治っても、かわりにほかの感染症に対して無防備
になる。これについては、保護役の微生物がいなくなるから病原体の攻撃をまともに受
ける、という説明が理にかなっているように思えるが、実際には抗生物質が保護役の全
体量を減らすことはめったになく、影響するのはむしろ最近種別の構成比だ。どうやら
その時々のマイクロバイオータに、どの構成員が多くいるかによって、免疫系のふるま
い方が変わるらしい。P193

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【地球の歴史 P183】

腸内の微生物100兆個がいかに大事かを説いています。二十一世紀病(花粉症、糖尿病、
肥満、自閉症、アトピー性皮膚炎ほか)の根源は腸内の乱れであり、それにはいくつか
のことが考えられる。抗生物質、食物繊維の不足、衛生仮説(きれい過ぎることがアレ
ルギーの原因)、帝王切開による出産などが説明されていました。

400ページを超える本で時間がかかりましたが、有益な知識でした。私も年々食べるも
のや健康に気をつけることが増えているので、花粉症の症状があまりでなくなりました。
腸内の乱れはあらゆる病気の原因になり、また回復を遅らせダメージを大きくします。

世の中、商業第一主義ですので自分で自分を守らなければいけません。ファストフード
や安い物ばかりを選んでいると、腸内細菌は乱れます。攪拌。安い物には安い理由があ
ります。グラム3千円の霜降り肉や海老・蟹を食べるのが贅沢ではなく、自然の物を自
然に調理したものを食べることが現代の贅沢なのかもしれません。

また、本書にも指摘されているように、「牛乳は牛の子供のためにあり、人間の飲むも
のではない」などという文系的で非科学的な論理を信じない直感は大切です。

 

2021年5月9日(日曜日)
本日はお休みを頂きました。

日時:2021年5月9日 21:47